名称
観音寺

所在地
〒644-0023
投稿日:訪問日:評価:0 “お首さんについて”当寺は、東海近畿地蔵霊場の三十番札所である。
天保十一年吉平という者が、近くの小山という土地を開墾していた時、一基の石棺を掘り当てた。石棺は粘土で厳重に密封されており、それを取り除いて中を確かめると、武器などの副葬品と共に一級の首が納められていた。底に小石を敷き詰め、板石を置いたその上に丁寧に安置された首級は、髪を首まで伸ばし、耳や鼻も腐り落ちずに残っており、ミイラのような状態であった。驚いた吉平が村人を呼んでこの首級をどうするか相談し、近くの観音寺の境内にあるいぶきの木の根元に、壺に納めて埋め戻した。首級が納められた石棺の状態などからして、この首級の主はおそらく身分の高い名のある武人であろうと推測したが、ついに時代、人物については特定できず判らないままである。
埋もれていたところを見つけ、さらに寺に丁重に納めたためか、この首級を拝む者は首から上の病が平癒、参詣者が増えたため観音寺の境内にあった延命地蔵と合祀し御首地蔵尊として祀られるようになった。


