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谷保天満宮|国立市 “式内社にも同定される有名な天神様”
湯島天神・亀戸天神と並んで「関東三大天神」に数えられる大きな天満宮で、受験シーズンには合格祈願で大勢の参拝者が訪れます。郊外に立地するだけに、鬱蒼と茂った鎮守の杜は、他の天神では味わえない雄大な雰囲気です。社殿は周囲よりも低地に建っているため、参道が下りになっているのも珍しいケースです(出雲大社が同タイプで有名)。
その歴史も古く、祭神となった菅原道真公が901年の政変で九州太宰府に左遷された際、その子供たちも各地に配流されましたが、第三子の菅原道武卿が当地に流され、2年後に薨去した父を弔うために祀ったのが始まりといいます。その後、政変に関わった人物の多くが変死を遂げ、道真公の祟りと恐れた醍醐天皇の計らいで各地に天満宮が造営されますが、当社も道武卿を合祀したかなり早い段階で官社に列したといい、延喜式内社の一つにも同定されています。
なお、旧国鉄の駅名が語呂の都合から「やほ」となったことに引きずられて、現在の行政地名も「やほ」となっていますが、正式には「やぼ」と読み、社名は古名のままが正しいです。ちなみに、「野暮」の語源「野暮天」は当社に由来するという説もあり、だとすれば旧国鉄の気回しこそ野暮というものでしょう(似たケースは秋葉原や尾久にも見られます)。